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第7話 歯科医療の進歩
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我慢できるうちは放置して、限界になったら他人にペンチのようなもので抜いてもらったり
『きたいな名医難病治療』部分(歌川国芳 画)
皆さんはむし歯になったらどうしますか。通常は最寄りの歯科医院を受診して治療を受けると思います。
現在、大抵の街には歯科医院があり、そこでむし歯の部分を削って詰めたり、被せたりしてもらえます。しかしながら、このような歯科治療を一般庶民が受けられるようになったのは昭和30年頃からといわれています。歯科医院自体は明治の頃からあったようですが大変数が少なく、そこで治療を受けられるのは上流階級の人に限られていました。
それでは昔はむし歯になったらどうしていたのでしょうか。我慢できるうちは放置して、限界になったら他人にペンチのようなもので抜いてもらったり、糸で縛ってそれを引いて抜いたりしていたようです。当然、麻酔などありませんでしたから、かなり痛かったのではないでしょうか。
現在では歯科治療は様々な技術上の進歩を遂げ、ほとんど痛みがなくむし歯の治療が出来るようになりました。そして、ひとりひとりのニーズに合った治療が選択出来るようになりました。
健康保険適用の範囲も十年以上前と比べて、幅が広がっています。かつては、むし歯を削って詰めたり被せたりすれば治療が終わることが多かったものが、現在では、口の中の環境を整え、再発を防ぐための治療も行われています。
しばらく歯科医院を受診していない方は、是非お口の検診に行きましょう。日々進歩する歯科医療が感じられるかもしれません。(平成29年9月 新聞寄稿原稿より)
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